公式記録・観戦記

1999 Jリーグ ディビジョン2 第29節

1999/10/3 14:00キックオフ 仙台スタジアム
[入場者数]5,038人 [天候]曇、強風、20.6℃/50% [ピッチ]良芝、乾燥 [試合時間]117分

ベガルタ仙台 1(0−0)
(0−0)
(0−0)
(1v−0)
0 ヴァンフォーレ甲府
117分:エンリケ得点

石川 研GK坂本 武久

御厨 景
ドゥバイッチ
山路 嘉人
渡辺 佳孝
DF木村 哲昌
渡邊 晋
石原 大助
谷奥 優作

千葉 直樹
ニクソン
エンリケ
千葉 泰伸
MF斉木 和人
阿井 達也
大柴 克友
新明 正広

中村 学
平 聡
FW堀井 岳也
北島 義生

高橋 範夫(GK)
中島 浩司(DF)
越後 和男(MF)
瀬川 誠(MF)
阿部 良則(FW)
SUB伊藤 友彦(GK)
小田切 道治(DF)
土橋 宏由樹(MF)
赤尾 佳宣(MF)
清水 武士(FW)

中村→瀬川[45分]
千葉(泰)→越後[61分]
平→阿部[61分]
交代[86分]北島→清水
[86分]新明→小田切




観戦記

10月初旬にしては気温は低く、おまけに強風と観戦にはいまいちな天気の中で迎える対甲府戦。9位と10位の直接対決ということで、あまりぱっとしないカードではあるが、来年を見据えてきっちり勝っておきたい相手だ。

メンバーは上記の通り。待望の阿部、そして越後が怪我から復帰でサブに入った。DFのスタメンはいつもの通りだが、今回はこれまでと違い、御厨が右サイド、渡辺が左サイドという布陣。

さて試合開始。開始直後はベガルタがいい動きでチャンスを作るが、甲府も徐々に反撃しだす。甲府は中盤省略、縦パスからDFラインの裏を取ろうという攻撃。サイドから崩す攻撃はほとんどない。ワンパターンと言えば確かにそうなのだが、それでもそれなりに効果的で、ベガルタを度々ピンチに陥れる。特に前半20分頃まではベガルタのDFはだいぶバタバタしていた。

しかし、それ以降はベガルタペース。ベガルタはサイド攻撃主体なのだが、最後のセンタリングでミスが多く、なかなかチャンスにならない。それでも渡辺、エンリケがいい動きを見せシュートを放つが、結局ノーゴール。両チーム無得点のまま前半終了。

後半からは中村に代えて瀬川を投入。しかし、初めのうちは瀬川になかなかパスが通らず、得意の形に持ち込めない。甲府の攻めは相変わらずのシンプルな縦攻撃なのだが、前半よりも攻撃が決まるようになり、ベガルタはカウンターから度々ピンチを招く。ベガルタも同じくらいチャンスは作るのだが、お互いに決められないまま時間が過ぎて行く。

後半16分、ついに越後と阿部を同時に投入。盛り上がるスタジアム。誰もが阿部の決勝ゴールを期待しただろう。が、試合は相変わらず。前半に比べればかなり締まった内容にはなったものの、お互いにチャンスを決められない。阿部の惜しいシュートやエンリケのものすごい突破など、時折すごいプレーは出るものの得点には至らない。ロスタイム突入あたりからは互いにカウンターの応酬で、いわゆる「ノーガードの殴り合い」状態になるが、結局得点できず、後半終了。延長へ。

延長戦は全体的にはベガルタが押していた。が、なかなか点が入らない。延長前半12分、ペナルティエリア付近からのエンリケのFKがポストを直撃。このこぼれをニクソンが押し込んでVゴール! と思ったらオフサイドで幻に・・・ 延長後半には、ニクソン絡みの決定的なチャンスが2回あったのだが、いずれも得点できず。前節の川崎戦での幻ゴールといい、ニクソン、ついてないなあ・・・

決定的なチャンスを何度か作りながらも得点できず、無情に時間は過ぎて行き、引き分けの雰囲気が次第に濃厚になる・・・しかし、決着の時は来た。後半12分、瀬川のパスを受けた越後がシュート。これはGKにはじかれるが、そのこぼれたボールを再び越後が拾ってセンタリング。走り込んできたエンリケがこれを頭で合わせてVゴール! どうにか決着をつけた。
(試合全体を通じて、エンリケの働きぶりは本当に素晴らしかった。来年もいてくれないものか・・・)

もう少しすっきり勝って欲しかったが、とにかくホーム2勝目を挙げることができた。怪我明けの阿部は、投入後しばらくは良かったが、時間が経つにつれて消えてしまった感じ。さすがにいきなり完全復活とはいかないだろうが、天皇杯までには完調になってほしい。
[ボランティア記者:神林]