公式記録・観戦記

1999 Jリーグ ディビジョン2 第11節

1999/5/9 13:59キックオフ 仙台スタジアム
[入場者数]5,867人 [天候]晴、中風、22.0℃/63% [ピッチ]全面良芝、乾燥 [試合時間]93分

ベガルタ仙台 1(1−0)
(0−1)
(0−1v)
2 ヴァンフォーレ甲府
17分:高田得点71分:大柴
93分:大柴

石川 研GK坂本 武久

山路 嘉人
花山 英二
渡辺 佳孝
DF木村 哲昌
金子 誠
石原 大助
仲田 健二

千葉 直樹
中島 浩司
蓮見 知弘
千葉 泰伸
越後 和男
MF斉木 和人
阿井 達也
渡邊 晋
土橋 宏由樹

(ラフ)高田 純
瀬川 誠
FW吉田 悟
大柴 克友

高橋 範夫(GK)
ドゥバイッチ(DF)
伊藤 壇(MF)
御厨 景(MF)
平 聡(FW)
SUB伊藤 友彦(GK)
萩原 慎也(DF)
赤尾 佳宣(DF)
清水 武士(DF)
堀井 岳也(FW)

瀬川→平[64分]
千葉(泰)→御厨[77分]
交代[45分]吉田→堀井




前回のホームゲーム(対川崎戦)で対戦相手は一巡した。
二巡目の第1戦、すなわち前節の対東京戦では破れてしまったベガルタだが、内容そのものは(テレビで見た限りでは)悪くなかった。
そして今回の相手は、未だ勝ち星がなく最下位独走中(失礼)のヴァンフォーレ甲府。待望のホーム初勝利を挙げるには願ってもない相手、のはずだったのだが・・・

前半開始からしばらくは五分五分の展開。甲府はやはり最下位だけあって今までホームで戦った相手の中では最も「怖い」感じがしない。しかしベガルタもそれにお付き合いして、互いにミスの応酬でピリッとしない展開。それでも前半17分、怪我の阿部にかわって先発出場の瀬川が左サイドを突破してセンタリング、これに右サイドの高田が頭であわせて先制ゴール!
と、ここまでは良かったのだが・・・

ここからベガルタは良く言えば慎重、悪く言えば非常に消極的になる。
今季は得点間もなくの時間帯に失点するケースが多かったので、しばらくはやむを得ないか・・・と思っていたのだが、いつまでたっても攻めに転じる気配がなく、バックラインで延々ボールを回し、ボールが前に行っても誰も詰めていかない。まだ前半30分にもならないのに・・・もしかして、1点先制→逃げ切りを考えているのか・・・

相手がJ1のチームならともかく、同じJ2の、しかも最下位チーム相手にそりゃないだろう思っているうちに、甲府が攻勢に転じる。
これが前半35分あたりで、これでベガルタも目が覚めたのか、どうにかまともな攻撃の形を作るようになるが、追加点のないまま前半終了。

得点後の超省エネ(悪く言えば超逃げ腰)サッカーにはさすがに呆れたが、まあ後半に備えて体力を温存しているのであろうと思うことにする。

さて後半・・・期待に反してベガルタは前半同様の消極的サッカーを展開。
おまけにミスは多いし、攻撃の組み立ては例によって遅いしで、凡戦としか言いようのない展開に眠くなってくる。

しかし甲府も相変わらずの調子なので、まあ何とかなるのだろうと思っていた。しかし後半26分、CKからゴール前が混戦になったところを押し込まれて追いつかれる・・・ここからしばらくは甲府ペース。
甲府は勝利への渇望感をむき出しにしてゴールへ迫る。
それでもベガルタは何とか持ちこたえた、のだが、いかんせん攻撃がお粗末すぎる。
ベガルタは例によって中盤省略前線へロングボール蹴り込み作戦なのだが、前にテクニックとキープ力のある阿部も、スピードのある瀬川もいない(途中で平と交代)状況でそれをやっても成功するはずがない。
さらにベガルタの攻めは右サイド偏重で、左に広大なスペースが空いているにもかかわらず右の狭い方へ狭い方へとボールを通そうとする。
ハーフタイムに「左から攻撃したら死刑」とかいう命令があったのではないかと思わざるをえない(笑)ぐらい単調で工夫がない(おまけに遅い)。
筆者の周辺では「やる気あるのか」の声があちこちから聞こえ始める。ついにはゴール裏から「ラインを上げろ!」コールが・・・しかし、それでも改善の気配がない。

その後、ベガルタがやや優勢になるのだが、結局得点できず延長戦へ。

そして悪夢の延長03分、ベガルタのCKからの攻撃からボールがこぼれて甲府のカウンターに・・・DFも振り切られ、石川も一対一をかわされてゴールを決められ、何とVゴール負け、ついに甲府に初白星を献上することに・・・

散々な内容に、さすがにサポーターも切れてしまった。
試合後、ゴール裏からピッチに物が投げ込まれ(これはやめましょう!)、さらにゴール裏にハンドレッド専務や鈴木監督が釈明に現れるという事態に発展。
まあ暴動めいた騒ぎにはならなかったが、こういうのはあまり気分がいいものではない。
これを晴らすためにも、次回ホームゲームでは必ず勝利を勝ち取って欲しい。
[ボランティア記者:神林]