公式記録・観戦記

1999 Jリーグ ディビジョン2 第2節

1999/3/21 13:00キックオフ 仙台スタジアム
[入場者数]4,890人 [天候]曇、弱風、7.0℃/38% [ピッチ]全面良芝、乾燥 [試合時間]90分

ベガルタ仙台 1(0−0)
(1−2)
2 FC東京
69分:阿部得点60分:佐藤(由)
64分:アウミール

石川 研GK堀池 洋充

(ラフ)山路 嘉人
花山 英二
(反スポーツ)渡辺 佳孝
DF梅山 修
サンドロ
小峯 隆幸
藤山 竜仁

千葉 直樹
(ラフ)(異議))ニクソン
斎藤 克幸
蓮見 知弘
(ラフ)(ラフ))越後 和男
MF浅利 悟
アウミール
佐藤 由紀彦
加賀見 健介
岡元 勇人

平 聡
阿部 良則
FWアマラオ

高橋 範夫(GK)
御厨 景(DF)
中島 浩司(MF)
高田 純(FW)
瀬川 誠(FW)
SUB鈴木 敬之(GK)
山尾 光則(DF)
新條 宏喜(MF)
小林 成光(MF)
鏑木 享(FW)

蓮見→中島[62分]
平→高田[76分]
交代




先週の陽気とはうって変わり、冬に逆戻りしたかのような寒さの中で迎える第2戦。相手は昨年のJFLの覇者、FC東京。前節の対山形戦は後半にDFが崩壊して3失点・逆転負けという後味の悪い試合だっただけに、今回は勝利、あるいは勝敗は別としても、それを払拭する内容が欲しかったのだが・・・

スタメンは上記の通り。前節で負傷のドゥバは欠場、センターバックには花山が入った。
そして、前節わずか10分足らずの出場ながら、その存在感を見せつけたニクソンが先発。
どんな働きを見せてくれるのか・・・

試合は圧倒的に東京ペース。ベガルタは前節の反省からか、DFラインを高くし、FW-MF-DFの距離を小さくするコンパクトなサッカーを意図していたようだが、パス回し、ボールへの詰め、足元の技術、すべてにおいて東京が上回っていてはなす術がない。ベガルタはパスが回らず・つながらず、FW以外の選手はほとんと守備にまわるような状況。ほとんど攻撃の形を作れない。前半は2回の決定的なピンチを招くが、1度目はポストに助けられ、前半終了直前のゴールはオフサイドで事無きをえる。

前半を終えて0対0。苦しい内容だが、その中で光っていたのはなんといってもニクソン。
攻守にわたって再三いい働きを見せてくれた。(もっとも、試合展開が展開なので守備で目立つ場面が多かったが。)彼へのボールの集まり具合を見ると、他の選手からの信頼も高そうだ。確かに、ボールを持たせれば何とかしてくれそうな雰囲気を漂わせている。

さて、後半。やはり試合は東京ペース。DFはよく耐えていたとは思うが、後半15分、東京の波状攻撃の前についに失点。そして19分には、相手陣内でカットした(?)ボールが、何故かタッチを割らず、左サイド深くまで転がったのを放置したのがきっかけでピンチを招き、2失点目。場内にいやな雰囲気が漂う。

しかし、後半はベガルタの方も徐々に攻撃が整い始めていた。前半はあまり見られなかったニクソンの攻撃参加の回数も増え、攻撃の起点としても素晴らしい存在であることをアピールする。そして後半24分、阿部が左サイドを一人で切り込んでゴール! それまでの試合内容のモヤモヤからキレかけていた様子だったが、それを振り払う見事なゴールを見せる。

これで2-1、しかもまだ時間は十分にある。俄然盛り上がる仙台スタジアム。ベガルタの攻撃も上向きはじめたのだが・・・ここから試合は大荒れになる。

後半37分。越後が2枚目イエローで退場。しかも、これに執拗に抗議したニクソンまでもが2枚目イエローをもらい退場! それまでも審判の判定に対し、何度か抗議する場面があったのだが、まさかこんなことになるとは・・・ベガルタはキャプテンと、この試合でのベガルタ最大の収穫と言っていい選手を、一挙に失ってしまう。スタジアムは騒然。

要のMF2人を失ったベガルタは、ほとんど5バックに2トップで中盤ががら空きという、見るも痛ましい姿に。(数が合わない、とか言わないで下さい。あくまでもそう見えた、ということで(笑)。)それでも東京の攻撃をしのいで何度かチャンスを作る。平に変わって投入された高田が2度ほどチャンスをもらうが、結局得点できず、試合終了。

2連敗に加え、その存在の大きさをサポーターに見せつけたニクソンがレッドで退場では、あまりに酷い。前節に続いて、非常に後味の悪い試合になった。次節はアウェイの甲府戦。
越後、ニクソンは出場できないが、初勝利をもぎ取ることはできるだろうか。

試合終了直後、?なジャッジの多かった審判に対して「審判退場」のコールが盛大に浴びせられたが、これはいただけない。もう少し冷静になりましょう。
[ボランティア記者:神林]