公式記録・観戦記

2000 Jリーグ ディビジョン2 第33節

2000/09/15 14:04キックオフ 仙台スタジアム
[入場者数] 6,847人 [天候]曇 、弱風、27.0℃/ 81% [ピッチ]全面良芝、乾燥  [試合時間] 90分

ベガルタ仙台 0( 0− 0)
( 0− 1)
1 サガン鳥栖
得点 51分:片渕 浩一郎

高橋 範夫 GK 高嵜 理貴

田沢 浩之
ドゥバイッチ
飯尾 和也
賀谷 英司
DF 松田 考功
川前 力也
佐藤 陽彦

千葉 直樹
リカルド
山田 隆裕
財前 宣之
MF 有村 光史
矢部 次郎
三原 廣樹
古賀 正人
北内 耕成

藤吉 信次
大友 慧
FW ルシアノ
片渕 浩一郎

石川 研
蓮見 知弘
中島 浩司
平間 智和
小林 康剛
SUB 前田 義貴
井原 康秀
小林 悟
森保 洋
小石 龍臣

29 → 19 [ 55分]
11 → 30 [ 67分]
32 → 13 [ 74分]
交代 [ 69分] 8 → 6
[ 86分] 11 → 17
[ 89分] 28 → 23

(C1) 財前 宣之 [ 82分]
警告・退場


[警告] C1:反スポーツ的行為、C2:ラフプレイ、C3:異議、C4:繰り返しの違反、C5:遅延行為、C6:距離不足、C7:無許可入、C8:無許可去
[退場] S1:著しく不正なプレイ、S2:乱暴な行為、S3:つば吐き、S4:得点機会阻止(手)、S5:得点機会阻止(他)、S6:侮辱、CS:警告2回




観戦記

 前半、立ち上がりはベガルタのペースだった。高い位置から早めのプレスでリズムを作り、積極的に攻める。このところすっきりしない試合が続いていただけに、気合を感じさせる動きを見せた。とりわけ、財前の積極果敢なフリーランニングと、藤吉の切れのある動きは素晴らしかった。しかし、前半15分頃に立て続けに鳥栖がCKのチャンスを得たあたりから、試合の流れは鳥栖に傾いてゆく。前線と中盤の選手達が積極的に動きながらパスを回してチャンスを作る鳥栖に対して、ベガルタは前線・中盤の選手があまり動かなくなり、前が詰まった状態になる。それでも前半32分に財前が鳥栖のディフェンスラインの裏に抜け出し、ループシュートを放つ(ゴールには入ったものの、オフサイドで幻)など、ベガルタにもいい場面があった。しかし、全体的には鳥栖ペースで前半を終了。
 後半も再び鳥栖のペース。鳥栖のパス回しの精度は決して高いものではないのだが、選手達の積極的な動きに振り回され、このところ不調のベガルタDF陣に綻びが見え始める。そして後半6分、右サイドを奇麗にワンツーで崩され、クロスを上げられる。これに飛び込んできた片渕が頭で合わせ、鳥栖が先制。試合後の鳥栖・高祖監督の談話によれば、ベガルタの右サイド(田沢)の裏をつくことを最初から狙っていたらしく、見事にその作戦にはまった形になってしまった。この後も鳥栖が優勢の展開。ベガルタは前半同様、前線・中盤での動きが少ないため、無用のバックパスが多く、ボールを回しても簡単にパスカットされ、鳥栖のカウンターに再三苦しめられる最悪の展開。また、鳥栖はGK高嵜がボールを持つと一気に前線にフィードしカウンターの形を作るのに対し、ベガルタにはそのような動きや意識が見られなかったのも試合の流れを決める一つの要因だったかもしれない。
 まったく精彩がなかったベガルタだが、後半29分、山田に替えて蓮見が投入されると、ベガルタのリズムが飛躍的に良くなり、その後は攻めに攻め続けた。しかし、鳥栖の堅い守りを最後まで崩せず試合終了。前半立ち上がりと後半終了15分前にはそれなりに見せ場があったものの、それ以外の時間帯は昨年の最悪の時期のベガルタを思い出させる出来で、試合終了後サポーターからはブーイングも起こった。前回ホームゲームの湘南戦に続き、後味の悪い敗戦となってしまった。
[ボランティア記者:神林]