公式記録・観戦記

2000 Jリーグ ディビジョン2 第 8節

2000/04/23 13:03キックオフ 仙台スタジアム
[入場者数] 18,706人 [天候]晴 、弱風、15.6℃/ 40% [ピッチ]全面良芝、乾燥  [試合時間] 95分

ベガルタ仙台 2( 2− 0)
( 0− 2)
( 0−1v)
3 浦和レッズ
20分:藤吉 信次
21分:小林 康剛
得点 47分:吉野 智行
70分:大柴 健二
95分:クビツァ

高橋 範夫 GK 田北 雄気

田沢 浩之
ドゥバイッチ
飯尾 和也
賀谷 英司
DF 山田 暢久
西野 努
室井 市衛
内舘 秀樹

千葉 直樹
リカルド
伊藤 卓
平間 智和
MF ペトロヴィッチ
石井 俊也
福永 泰
永井 雄一郎

小林 康剛
藤吉 信次
FW 大柴 健二
岡野 雅行

石川 研
蓮見 知弘
中島 浩司
大友 慧
ロドリゴ
SUB 安藤 智安
城定 信次
広瀬 治
吉野 智行
クビツァ

4 → 8 [ 51分]
7 → 13 [ 52分]
14 → 29 [ 74分]
交代 [ 45分] 6 → 29
[ 69分] 12 → 34
[ 69分] 11 → 18

(C2) 伊藤 卓 [ 24分]
(C2) リカルド [ 78分]
警告・退場 [ 36分] ペトロヴィッチ (C6)
[ 37分] 西野 努 (C2)
[ 40分] 内舘 秀樹 (C2)


[警告] C1:反スポーツ的行為、C2:ラフプレイ、C3:異議、C4:繰り返しの違反、C5:遅延行為、C6:距離不足、C7:無許可入、C8:無許可去
[退場] S1:著しく不正なプレイ、S2:乱暴な行為、S3:つば吐き、S4:得点機会阻止(手)、S5:得点機会阻止(他)、S6:侮辱、CS:警告2回




観戦記

 観客数は過去最高の18,706人、スタジアムはほぼ満員。浦和サポーターも多数来仙し、アウェイ側はゴール裏のみならず、メインスタンド、バックスタンドのアウェイ寄りの部分も真っ赤に染まる。試合前の応援合戦もものすごいボルテージで、対浦和戦は試合開始前から熱気に溢れていた。そして、試合内容もそれにふさわしいものだった。

 試合開始早々、リカルドが浦和のディフェンスラインを抜け出しシュート。これは惜しくもキーパーに阻まれたが、このプレーが象徴するように、前半のベガルタはいつになく攻撃的だった。敵ディフェンスの裏を狙うプレーが決まり、遠目からでも積極性にシュートを放つ。また、ボールへの詰めも厳しい。これが攻撃にリズムを与え、ベガルタは果敢な攻撃を見せた。そして前半20分、コーナーキックからのこぼれ球を藤吉が押し込んで先制(ついにサカタダンスがお披露目)。直後の前半21分には、後方の平間からのパスを受けた小林が、胸でトラップしたボールをそのままボレーで叩き込む芸術的なシュートで追加点。信じられない展開にスタジアムはかつてない大歓声に包まれる。しかし前半30分過ぎからは徐々に浦和ペースに。何度か危ない場面を招くが、ドゥバイッチが復帰したDF陣と高橋の頑張りで何とか無失点で切り抜ける。

 後半は開始早々から浦和が攻勢に出る。後半2分、フリーになっていた吉野にミドルシュートを決められて失点。これで浦和は勢いづき、試合は完全に浦和ペースに。浦和のスピードを生かした強引な攻めの前にベガルタは防戦一方、前半の疲れもあってか動きが重く非常に苦しい。そして後半25分、岡野が左サイドを突破、センタリングを大柴に押し込まれて同点ゴールを許す。その後はベガルタもやや盛り返すが、基本的には浦和ペース。ベガルタの攻撃は前半の積極性が影を潜めてしまい、もたつき気味だったのが残念。浦和の選手達とは体力に差があったことは否めなだろう。結局互いに決められず、延長戦へ。

 延長も後半同様浦和ペース。そして延長前半5分、右サイドを崩され、クビツァにVゴールを許し、ベガルタは力尽きた。

 残念な結果に終わったが、ベガルタの前半の攻撃は、心底「強い」と感じさせる本当に素晴らしいものだった。あとはあのプレーをどのくらい持続できるか、体力の問題だろうか。それにしても、浦和サポーターの応援の熱心さは、さすがに日本一の名に恥じないものだった。
[ボランティア記者:神林]