公式記録・観戦記

2000 Jリーグ ディビジョン2 第1節

2000/3/12 14:03キックオフ 平塚競技場
[入場者数]6,047人 [天候]曇、弱風、13.0℃/48% [ピッチ]全面良芝、水含み [試合時間]90分

湘南ベルマーレ 4(3−1)
(1−0)
1 ベガルタ仙台
20分:田辺
29分:高田(保)
32分:サナブリア
76分:松原
得点38分:伊藤

伊藤 裕二GK石川 研

白井 博幸
(ラフ)サナブリア
高田 哲也
(ラフ)和波 智広
DF賀谷 英司
山路 嘉人
飯尾 和也
御厨 景

(ラフ)オルティス
堀 孝史
高田 保則
田辺 和彦
前園 真聖
MFリカルド(ラフ)(ラフ)
千葉 直樹
伊藤 卓
平間 智和

酒井 良FWロドリゴ
藤吉 信次(ラフ)

水谷 雄一(GK)
川口 卓哉(DF)
時崎 悠(DF)
松原 良香(FW)
船越 優蔵(FW)
SUB高橋 範夫(GK)
斎藤 克幸(DF)
中島 浩司(MF)
瀬川 誠(FW)
小林 康剛(FW)

田辺→船越[55分]
酒井→松原[71分]
高田(保)→川口[79分]
交代[45分]ロドリゴ→小林
[80分]平間→中島
[88分]藤吉→瀬川




観戦記

朝からの小雨が止んだが、まだ肌寒い平塚競技場。
サポーターが待ちに待った開幕戦がやってきた。
相手は前園率いる湘南である。
仙台は先発メンバーに藤吉以下新入団選手が半分以上を占め、昨年とは違うチームの印象を与える。怪我のドゥバイッチに代わり賀谷がゲームキャプテンを務めた。

開幕戦のセレモニーで、多くのサポーターの期待と興奮が高まったところで試合開始。
システムは両チームとも4ー4ー2であるが、平塚はワントップのように前園が引いた形である。

序盤、仙台は平間、伊藤の両MFの個人技から攻撃する。
しかし、平塚は左サイドSBのオーバーラップなど組織的な攻撃を繰り返すことで試合のペースを掴んでいく。
これに対し、仙台はパスがなかなかFWまで繋がらない。
湘南の早い出足に前線にパスが出せず、DFでボールを回すようになり、ディフェンスにも余裕が感じられない。
自陣に押し込まれるシーンが多くなった前半20分、湘南田辺のミドルシュートで先制される。
これで湘南に勢いがつく。前園のスルーパスやドリブルにDF陣が引きつけられる。
湘南2点目は、右CKからのルーズボールを高田に、3点目は、DFと石川の連携が乱れたところ突かれ決められてしまった。
仙台は38分、右サイド藤吉からのパスを受けた伊藤がドリブルで切れ込んでそのまま決め、ようやく1点を返す。

後半はプレーに冴えが見られなかったロドリゴに代わって小林が入る。
前半1点を返したことでDFに余裕が出、後半の反撃が期待されたところ、8分リカルドがこの日2枚目のイエローで退場となる。
10人になった仙台は、小林のワントップに変更する、が逆にチーム全体のバランスが良くなる。特に小林のDFの裏を狙う動きで、得点に至らないまでも湘南DFが慌てる場面が幾度か見られた。
これに対し、湘南はカウンターを狙い、松原を投入する。
31分、前園からのパスを受けた松原がドリブルでDFを振り切ってダメ押しの4点目を入れる。
その後は、藤吉、伊藤の個人技で攻めるものの得点できず試合終了。

残念だが、この試合は湘南の貫禄勝ちという結果に終わってしまった。
湘南は個々の役割とチームの攻撃スタイルがはっきりしていた。
仙台は、心配していたメンバーの入れ替えによりチームの連携がいま一つなところを突かれた感がある。
また、守備の要であり、精神的な支柱であるドゥバイッチの欠場も大きかったと思う。
修正しなければならない点が少なくはないとは思うが、伊藤、平間、藤吉、飯尾そして小林など能力の高い選手も多い。
長いシーズンは始まったばかりである。
今後の清水采配に期待したい。
[ボランティア記者:和田]